いつもなら
もっと早い時期に作る手作りポン酢。
柑橘王国の熊野までだいだいやサンズを採りに伺うのだが…
今年は秋口に農家さんから
だいだいもサンズも全部落ちてしまった…と連絡が来た。
いつもは積めるだけ積んで
たそがれ市でレシピ付きで販売できるほどあったのに。
これも2024年の高温のせいだ。
手作り醤油、九重味醂、酒、昆布、鰹節で作る手作りポン酢は
本当に美味しくて、また、一年寝かすと更にまろやかになって冬の鍋料理が一段と美味しくなる。
我が家には欠かせない調味料になっている。
すっかり落胆していたら
暮れに仕事で出かけた先の道の駅で偶然見つけた
だいだい、6個!
1日お休みの今日、ようやく仕込むことができました。
2023年に普通にあっただいだい、サンズが手に入らなくなり、
昆布も当時からは信じられない値段に。
海から天然昆布が消えていく事態になっている。
そして…
味醂を買いに行ったら
『3月からまた味醂が値上がりしますよ!今度は2割も上がります!』と
酒屋さんから告げられました。
そりゃ、そう。
味噌作りの為の麹も令和の米騒動のせいで値上がりしている。
味醂だって例外じゃない。
お酒を物色していたら
『酷暑のせいで米が痩せてかたくなっているから、どれもスッキリ淡麗系になっている』
とおっしゃっていた。
硬い米は溶けにくくご苦労があるのだそうだ。
伝統的な酒造りがユネスコ無形文化遺産に登録されたが、
一万年前から繫いできた酒造りも、この時代の上で揺らいでいる。
大豆が不作だった2024。
小学三年生の国語の教科書に10年掲載されている
『姿を変える大豆』
豆乳、豆腐、きな粉、醤油、味噌…
全部大豆が原料だと習う。
その大豆が不作となれば、それらの加工品も
そのうち値上がりを余儀なくされるだろう。
今年の手作りポン酢は
誰とも共有できなかった…
去年まではたそがれ市に買い物に来てくれた方々が
レシピを見ながら作ってくれ
口々にあのポン酢、美味しいです!と
喜びの声を聞くことができて、
みんなの豊かになった食卓が想像できた。
自分だけ手に入っても
喜びは半減だな…
と感じた今年のポン酢作り。
当たり前にあったものが
なくなっていく。
まだ値上がっても手に入るものはなんとかなるが
無いものは無い…
そして
値上がりしたからと買うことをやめたら
本物は消えていく。
これからは
余分なものは買わずに
本当に必要なもの、無くなっては困るものに
投票するような気持で買い物をすべきなんだ
そう、身に沁みました。
今年のポン酢の出来上がりは一か月後。
豊かさを噛み締め
一年かけて味わい尽くしたいと思います。
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